ネットワーク実習 -Internetworking-
担当教員・研究室 | 単位数 | 種別 | 授業形態 | ナンバリングコード | ||
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2 単位 | 選択 | 講義 | GSD519 |
アクティブラーニング |
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はい |
授業概要 |
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ルータやスイッチ等のネットワーク機器を実際に使いながら小規模ネットワークを構築する実習を行う。コンピュータも加えて一般的なネットワークサービスの構成、基本的なセキュリティ設定の実習も行う。 |
授業における学修の到達目標 |
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実機を用いた実習により、コンピュータネットワークの知識の定着と、小,中規模ネットワーク構成に必要な知識を身につける。 |
授業計画
回数 | 授業、事前・事後学習 | 時間 | |
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1 | 事前学習 | 科目「情報ネットワーク」受講者は,その内容を復習しておく。そうでない者は,TCP/IPについてできる限り学んでおく。 | 2 |
授業 | ガイダンス
講義の概要説明と実習機材を確認する。 次回以降,設定作業に必要となるので貸与PCを持参すること。 |
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事後学習 | 実習に使用する機材のカタログスペックを調べる。同時に,マニュアル等の参照先を確認する。 | 2 | |
2 | 事前学習 | マニュアル,及び参考書に基づいて,実習機材の初期化手順を確認しておく。 | 2 |
授業 | 初期設定
実習機材の初期化と、初期設定を行う。 |
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事後学習 | ネットワーク機器のユーザ作成,パスワードの暗号化などの基本設定を確認する。 | 2 | |
3 | 事前学習 | スイッチの機能について復習し,管理用VLANについて理解しておく。(VLAN自体は第11回目に取り扱う予定) | 2 |
授業 | スイッチの基本1
スイッチとPCの接続とOSの基本操作を学ぶ。 |
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事後学習 | ネットワーク機器のOSの基本操作,特に編集作業と,設定の保存について,次回以降円滑に操作できるように復習しておく。 | 2 | |
4 | 事前学習 | ネットワーク機器とPCの接続に使うケーブルの種類,規格について調べる。MACアドレスに関する知識を確認しておく。 | 2 |
授業 | スイッチの基本2
MACテーブルなどの確認をする。 |
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事後学習 | OSの設定項目を確認する操作が十分円滑にできるよう復習しておく。 | 2 | |
5 | 事前学習 | ルーティング,ルーティングテーブル,ゲートウェイ等について事前知識を確認(獲得)する。 | 2 |
授業 | ルータの基本1
ルータの基本設定を行う。 |
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事後学習 | インタフェースへのIPアドレスの付与方法について復習しておく。ルータ間の接続に必要な情報をまとめておく。 | 2 | |
6 | 事前学習 | 隣接ルータとの間の接続確認手順について計画しておく。
計画したネットワーク構造で,各ルータのルーティングテーブルの情報をどうすべきか考察しておく。 |
2 |
授業 | ルータの基本2
ルーティングについて学ぶ。 |
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事後学習 | 事前に考察したルーティング情報と,実際の違いの有無,複数のルータを経由した際の通信における問題点の有無を確認した上で,事前の計画をどうすべきだったかについて再度考察する。 | 2 | |
7 | 事前学習 | パケットフィルタリング機能について調べる。
Access Control List(ACL)は,ネットワーク機器以外でも使用される言葉なので,一般的な意味も含めこれについて調べる。 |
2 |
授業 | パケットフィルタリング
ACLによりパケットフィルタリングの設定と動作確認を行う。 |
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事後学習 | ACLの設定に必要となった情報を整理しておく。第14回で改めて設定する際の計画を立てておく。 | 2 | |
8 | 事前学習 | Network Address Translation(NAT)機能について調べる。 | 2 |
授業 | NAT
NATの設定と動作確認を行う。 |
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事後学習 | ネットワークインタフェースにおける通信の向きと,NATの設定の関係について整理しておく。 | 2 | |
9 | 事前学習 | ルーティングプロトコルの一種であるRIPについて事前に調査しておく。計画しているネットワーク構造で,自動で登録されるルーティング情報がどうなるか予想する。 | 2 |
授業 | ルーティングプロトコル1
ルーティングプロトコルの設定と確認を行う。(RIP) |
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事後学習 | ルーティング情報事前予測と,実際の情報を比較し考察する。
端末(PC)でRIPを動作させる方法について調べる。 |
2 | |
10 | 事前学習 | ルーティングプロトコルの一種であるOSPFについて事前に調査しておく。特にOSPFのエリアについて十分に調べること。 | 2 |
授業 | ルーティングプロトコル2
ルーティングプロトコルの設定と確認を行う。(OSPF) |
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事後学習 | より広域のネットワークを構成することを想定し,注意すべき点をまとめておく。 | 2 | |
11 | 事前学習 | VLANの概念について調べておく。
同時に,同じ Virtual というキーワードを含む技術について調べておく。 |
2 |
授業 | VLAN1
VLANの設定と動作確認を行う。 |
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事後学習 | VLANの使用が適切だと考えられる状況について考察する。
少し発展的だが,Software Defined Network(SDN)について調べる。 |
2 | |
12 | 事前学習 | VLANトランキングの概念について調べておく。
VLANトランキングを使うのが適切であるような状況になるよう,改めてネットワークを設計しておく。 |
2 |
授業 | VLAN2
トランキングと、VLAN間ルーティングの設定と動作確認を行う。 |
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事後学習 | VLAN間トランキングのために変更したネットワーク構成を元に戻す。
Layer 3(L3)スイッチの機能について調べる。 |
2 | |
13 | 事前学習 | スイッチで発生するループについて調べる。L2ループの防止対策について調べる。 | 2 |
授業 | STP
スパニングツリープロトコルの設定と動作確認を行う。 |
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事後学習 | L3ループと,ルーティングプロトコルの関係について調べる。 | 2 | |
14 | 事前学習 | ネットワークに提供するサービスについて計画する。(少なくともDNSを設置することを想定する。)パケットフィルタリングの設定についても計画する。 | 2 |
授業 | サービスの構成
サーバを加え、アプリケーション層のプロトコルの動作確認を行う。 |
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事後学習 | アプリケーション層のプロトコル間の関係,他層のプロトコルとの関係等を整理しておく。
パケットフィルタリング処理を実施する適切な場所について考察する。 |
2 | |
15 | 事前学習 | これまで,構成したネットワークと,その構成で確認できたことをまとめる。 | 2 |
授業 | まとめ
学習内容を確認する。 |
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事後学習 | 安全な通信という観点から,スイッチやルータでできることをまとめ,より上位のセキュリティ機器に求められる機能について考察する。 | 2 |
成績評価の方法およびその基準 |
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試験は課さない。講義内で、情報収集法、論理的な思考法、ネットワーク技術・知識の習得がなされているかどうかによって判断する。
評価 演習課題(ネットワーク構築作業):100% |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック方法 |
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対面,いずれかの通信手段(講義会議後の相談)により随時フィードバックを行う。 |
教科書 |
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なし |
参考書・Webサイト |
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適宜指示する。
いくつかは,フロンティアルーム(実習設備のある部屋)に複数冊,設置している。 |
単位習得が望ましい科目 |
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情報ネットワーク |
備考 |
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ネットワーク構築技術については、実践的に学習することがとりわけ大切であると考えている。「教えてもらう」のではなく「学びとる」姿勢が最も重要である。講義の最初は情報の入手の仕方から始め、ネットワークの構成もそれぞれ考えながら進めて行く。受講者数と機材の関係などから、講義時間では時間が不足する可能性もあるので、講義時間外でも積極的に実習に取り組む学生の受講を望む。
講義「情報ネットワーク」の実践とも位置づけられるので、「情報ネットワーク」も履修することが望ましい。 |
担当教員の実務経験 |
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なし |