デジタル・ビジネス・メソドロジー -Digital Business Methodology-

担当教員・研究室 単位数 種別 授業形態 ナンバリングコード
明神 知 304研究室
2 単位 選択 講義 GDB502
アクティブラーニング
はい
授業概要
IoT等で「モノが変質」し、インターネットによってあらゆるモノが繋がるデジタル・ビジネスの本質は、「関連する全体を考えて新しいビジネスを創ること」である。その全体とは「System of Systems」なるエコシステムである。このICTを駆使するデジタル・ビジネスの開発方法論は発展途上であり、個々の技法が試されているに過ぎない。対象となる「エコシステム」は、「ある目的のために関連する要素を適切に関連付けた複合体」である。本科目は、目的を「サービスデザイン」で探り、関連する要素を因果関係で定義し、システム・ダイナミクスによるシミュレーションで適切に関連付け、開発対象の可視化と合意形成をエンタープライズ・アーキテクチャで行う「サービスデザイン思考とシステム・ダイナミクスによるデジタル・ビジネス開発メソドロジー」の基礎を学ぶ。その方法論を各自のテーマを文献調査やネット探索で自主的に決めてプレゼンテーションを行って演習し、そので実践法を修得する。なお、4年の実践の結果、AIビジネスデザインの要素やIoTの組み込みを明示して改善でなく、改革案の出る方法論として拡充している。
授業における学修の到達目標
デジタルビジネスとは何かを理解して、その開発方法論を修得し、自分なりのデジタルビジネスを検討することができる。特に最近の機械学習を使ったAIビジネスを試行してもらうために国際的データサイエンスのコンペサイトKaggleやGoogle Colaboratory を使って深層学習によるビジネス価値を考えてもらう。
授業計画
回数 授業、事前・事後学習 時間
1 事前学習 自分なりのデジタルビジネスを想定して調査して何が課題なのか、何を学ぶべきか発表できること 2
授業 デジタルビジネス開発方法論のオリエンテーション: デジタルビジネスとは何か、開発メソドロジーとは何か、今社会で何が起こっているのか
 なぜデジタルビジネスメソドロジーが必要なのか
事後学習 デジタルビジネスとは何か、何を学ぶべきかを発表できること 2
2 事前学習 デジタルビジネスを作るときに何が必要なのか自分なりに想定して発表できること 2
授業 デジタルビジネスメソドロジーの全体像
 各自のデジタルビジネスを考えてみよう
事後学習 ビジネス開発方法論に出てくる手法と成果物について説明できること 2
3 事前学習 各自の考えるビジネスにおける顧客を想定してイメージしてくること 2
授業 顧客像(ペルソナ)を考えてプレゼンテーションを行う
事後学習 各自の顧客想定方法と、本日学習して顧客設定法の違いを理解して説明できること 2
4 事前学習 顧客の感情の起伏について、どのように想定できるか各自の方法を発表する 2
授業 顧客接点における感情の動きを考える(ジャーニーマップ)
事後学習 ジャーニーマップの狙いと作成法について説明できること 2
5 事前学習 ジャーニマップの中で痛みを減らし、喜びを増やすアイデアを発表すること 2
授業 顧客価値を生むアイデア出し(バリュー・プロポジション・キャンバス)をプレゼンテーションする
事後学習 バリュー・プロポジション・キャンバスによる顧客価値の出し方を説明できること 2
6 事前学習 ITやデジタル技術から、どのような価値を生みだすのか発表する 2
授業 顧客価値を生むアイデア出し(IT価値マトリックス、IoTプラニングマップ、AIビジネスデザイン)
事後学習 IT価値マトリックス、IoTプラニングマップ、AIビジネスデザインによる顧客価値の生み出し方について説明できる 2
7 事前学習 各自のビジネスモデルを考えてプレゼンテーションを行う 2
授業 ビジネスモデルを考える(ビジネスモデルキャンバス)
事後学習 ビジネスモデルキャンバスによるビジネスモデル作成法を説明できる 2
8 事前学習 前回作成したビジネスモデルの問題点を説明する 2
授業 ビジネスモデルを洗練する(ビジネスモデルキャンバス)
事後学習 ビジネスモデルを洗練方法を説明できる 2
9 事前学習 これまでの検討過程を説明できる 2
授業 中間報告(これまでの検討過程を振り返り微修正してまとめる)をプレゼンテーションする
事後学習 これまでのデジタルビジネス開発方法論で説明できなかったところを復習する 2
10 事前学習 ビジネスモデルの検証法を発表する 2
授業 ビジネスモデルの検証法(システムダイナミクスの基礎)
事後学習 システムダイナミクスによるビジネスモデル表現法を発表する 2
11 事前学習 システムダイナミクスによるビジネスモデルの検証法について発表する 2
授業 ビジネスモデルの検証法(システムダイナミクスによる検証)
事後学習 システムダイナミクスによるビジネスモデルの検証法を説明できる 2
12 事前学習 システムダイナミクスによるビジネスモデルの検証法を説明できる 2
授業 ビジネスモデルの検証法(システムダイナミクスの洗練)
事後学習 システムダイナミクスによるビジネスモデルの洗練法を説明できる 2
13 事前学習 これまでの検証によってビジネスモデルが策定できるか検討する 2
授業 ビジネスモデルの策定
事後学習 ビジネスモデルの策定について説明できる 2
14 事前学習 ビジネスモデルの評価を検討する 2
授業 ビジネスモデルの評価、事業計画、開発内容の俯瞰(エンタープライズアーキテクチャ)
事後学習 ビジネスモデルの評価、事業計画、開発内容の俯瞰方法について説明できる 2
15 事前学習 最終報告の準備 2
授業 最終報告(成果物をとりまとめてデジタルビジネスメソドロジーで修得したことをガイドライン化する)プレゼンテーションを行う
事後学習 ガイドラインの作成、報告 2
成績評価の方法およびその基準
次項の項目及び割合で標準評価基準に基づき総合評価する。
最終成果物のガイドライン30%、ビジネスモデル20%、中間報告20%、最終報告30%で評価を行う
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック方法
試験や小テスト、レポートはPOLITEで行うので、POLITEの返信、コメントとしてフィードバックを行うとともに必要に応じて授業で解説を行う。
教科書
なし
参考書・Webサイト
Kaggle:https://www.kaggle.com/
Google Colaboratory :https://colab.research.google.com/notebooks/welcome.ipynb?hl=ja
ビジネスモデル・ナビゲーター オリヴァー・ガスマン (著),‎ カロリン・フランケンバーガー (著),‎ ミハエラ・チック (著),‎ 渡邊哲 (翻訳),‎ 森田寿 (翻訳) 翔泳社; 1版 (2016/10/3)
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書 アレックス・オスターワルダー (著),‎ イヴ・ピニュール (著),‎ 小山龍介 (翻訳)  翔泳社; 1版 (2012/2/9)
バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る アレックス・オスターワルダー (著),‎ イヴ・ピニュール (著),‎ グレッグ・バーナーダ (著),‎ アラン・スミス (著),‎ 関 美和 (翻訳) 翔泳社; 1版 (2015/4/16)
THIS IS SERVICE DESIGN THINKING. Basics - Tools - Casesー領域横断的アプローチによるビジネスモデルの設計 単行本(ソフトカバー) – 2013/7/25 ビー・エヌ・エヌ新社 (2013/7/25)
デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 文庫 – 2014/5/10 ティム・ブラウン (著),‎ Tim Brown (著),‎ 千葉 敏生 (翻訳)

システム原型 https://www.change-agent.jp/systemsthinking/tools/archtype.html
  Systems Archtype システム原型は、さまざまな分野で共通してよく見られる問題の構造の基本パターンです。
まちづくりのためのデザイン思考ガイドブック https://designthinking.or.jp/swfu/d/Regional_Issues_ver1.0.pdf 一般社団法人デザイン思考研究所
デザイン思考 5つのステップ https://designthinking.or.jp/swfu/d/5steps.pdf 一般社団法人デザイン思考研究所
デザイン思考家が 知っておくべき 39のメソッド  https://designthinking.or.jp/swfu/d/bootleg2.0.pdf 一般社団法人デザイン思考研究所
イノベーションを起こすための3ステップ・ツールキット
〜人間中心デザイン思考:Human-Centered Design Thinking〜 by IDEO.org  https://designthinking.or.jp/swfu/d/ideo_toolkit_ja.pdf 一般社団法人デザイン思考研究所
AI白書2020年版 独立行政法人情報処理推進機構 AI白書編集委員会 (編集)、角川アスキー総合研究所 (2020/3/16)、ASIN : B085RKWNPB
単位習得が望ましい科目
特になし
備考
なし
担当教員の実務経験
あり 実務経験(情報システム会社におけるITコンサルティング AIシステム開発 DWH開発、大規模プロジェクト管理、ERP導入支援 CIO補佐官業務 情報サービス産業白書部会長 EAコンサル)を活かして実践的な教育内容にすることと、質疑に対して実務での応用例を交えて答える。