簿記理論Ⅰ

担当教員・研究室 単位数 種別 授業形態 ナンバリングコード
片山 郁夫 非常勤講師
選択 講義 GAM505
授業の概要
企業会計を支える複式簿記の計算構造と職能について,具体的な記帳処理とその根拠とを体系的に理解できることを目指す。とくに「会計責任解明職能」の観点から帳簿記録と財務諸表との有機的関連性に重点をおく。
Iでは,「簿記から会計」への歴史的展開過程を踏まえたうえで,複式簿記一巡の手続,商品売買取引,および営業債権・債務の個別管理と全般管理を具体的に学ぶ。
授業における学修の到達目標
「人間が産み出した計算制度-人的サービス制度」のひとつとして歴史的・社会的に展開してきた企業会計との関係から複式簿記の理論的考察を深められるようにすることを「授業の目標」とする。
授業計画
第1回~第3回  オリエンテーション,「簿記」および「会計」の歴史的経緯,帳簿記録と財務諸表
 ・授業の運営方針,予定,および準備方法等の確認・了解
 ・THE MATRIX OF COMMUNICATION
 ・複式簿記一巡の手続
第4回~第6回  簿記の対象としての「取引」,帳簿体系とその意義,複式簿記一巡の手続
 ・基本的な概念,構成要素,認識(分解)方法
 ・歴史的分解記録と分類記録,総括簿と明細簿
 ・「英米法」と「大陸法」との異同点(期末・期首)
第7回~第9回  商品売買取引の処理方法,「3分法」の本来的意味と原理,現物管理と「補助簿」の意義
 ・売上原価直接把握法および分記法,そこにおける商品a/c
 ・商品a/c総記法,その分割,分課制度,明細簿
 ・期末商品棚卸高の評価
第10回~第12回  認識計上時点の異なる商品売買取引
 ・商品委託売買
 ・試用品販売・予約販売
 ・商品割賦販売
第13回~第15回  現・預金の現物管理と帳簿記録,営業債権の個別管理と全般管理,営業債務の個別管理と全般管理
 ・現金出納帳,現金a/c,銀行勘定照合表
 ・売掛金元帳,受取手形記入帳,売掛金a/c,受取手形a/c
 ・買掛金元帳,支払手形記入帳,買掛金a/c,支払手形a/c
準備学習(予習・復習等)
(1)シラバスの指示に従って,テキストの該当範囲を読み込む。
(2)配布資料に従って,指定された箇所を予習する。
(3)質問事項を3つ以上書き出しておく。 予習・復習は各回(3コマ)について6時間以上。
成績評価方法
レジュメ作成,および議論への参加姿勢を総合評価します。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック方法
(1)毎回の発表レジュメおよび演習シートは提出後,次の回に添削・講評のうえ返却する。
(2)必要に応じて追加資料・問題を提供するが,これについても質疑の素材とする。
(3)授業で学んだことを書き出したシートについても添削のうえ次の回で返却する(繰り返し使用)
教科書
久野光朗編著『新版簿記論テキスト』(同文舘)
参考書・資料等
久野光朗編著『新版簿記論問題集』(同文舘)
その他適宜紹介します。
備考
なし